2013年4月13日土曜日

正月菜のタネ、乾燥中

おんば(早植えの小さなジャガイモ)とジャガイモの芽が出てきた城ケ島の畑。

「そろそろ〝さくぎり〟しないとダメだよ」と何人かのお年寄りから言われた。

どうやら土寄せのことを「さくぎり」と言うようで、「さく」は畝のことのようだ。

元気なジャガイモ

先日は星野サワさん(83)からいただいた白芽の里芋のタネイモを植えたが、今回さらに地元タネ屋で購入した赤芽(セレベス)のタネイモも植えた。


大きい立派な赤芽

そして、真黒茄子と伊勢ピーマンのタネを蒔いて寒冷紗をかけてみた。

「これでいいのかな」と、おそるおそる蒔く

城ケ島のお年寄りたちは夏野菜はタネからでなく購入した苗から育てる。
しかし、城ケ島野菜をつなぐ会では、あえてタネから育てることにした。
タネとりもしたいよねと、固定種を購入した。

「時期、早いかな?」
「もう大丈夫じゃないか?」

タネから育てるとなると、先生であるお年寄りからのアドバイスがないので、会員たちは手探り。


「あっ長さが足りない」。2カ所だけ露地栽培になった。

4月下旬には寒冷紗をかずに露地栽培のタネまきにも挑戦する予定。いろいろ試していくしかない。

昼食は会員(柏木)が島の畑で育てていたレタスを味噌汁へ投入。
前々回に村田吉雄代表がおすすめしてくれたレタスの味噌汁は、いまや会員たちのあいだで人気を集めている。


食べる直前に投入するのがコツ
 午後の開墾には、新たな仲間が加わった。
その名も「MM25」。
「みなとみらい21(MM21)ではなく、みさきみらい25(MM25)」と冗談めかすのは会員でMM25の持ち主の柳澤正和さん。

今回もこの耕耘機(MM25)が大活躍。
人力の鍬と耕耘機の力で広大な畑が開墾できた。

頼もしい柳澤さん
 この畑は風が強いので、サツマイモや三浦大根などを植える予定。


正月菜は花が咲き終わり、大量のタネをつけた。
しばらく鞘が黄色くなって中身のタネが黒くなったらとりごろ。

木につるして乾燥中。これはほんの一部。


会員で手分けして鞘を自宅に持ち帰り、それぞれがタネとりを行うことになった。

一粒万倍とは言うが、それにしてもものすごい数のタネ。

大量のタネは島のお年寄りたちと分け合い、みんなで島の野菜と食文化を繋いでいきたい。

(城ケ島支局 柏木智帆)

2013年4月2日火曜日

城ケ島野菜「草ネギ」のタネをまく

城ケ島野菜のひとつ、「草ネギ」のタネまきをした。

村田吉雄代表が長年にわたって繋いできたタネだ。

一緒に同じく村田代表が繋いできた九条ネギのタネもまいた。

草ネギのタネ

そして、インゲンのタネを、つるありとつるなしの両方の品種をまいた。
「つるありのほうが収量も多く食感が柔らかい」と村田代表。

昼食のおかずは、ワケギのぬた、イカゲソとワカメのぬた、自生アシタバのおひたし。そして、なんとレタスの味噌汁。

イカゲソとワカメのぬた(左奥)、ワケギのぬた(左手前)、
アシタバのおひたし(右)

ぬたは村田代表の自家製で、大好評。アシタバはクセがあるため会員によって好き嫌いが分かれたようだ。

レタスの味噌汁には「おいしいの?」と怪訝そうだった会員たちも、食べてみると「意外においしい」。
ちなみに、ワケギ、レタスは村田代表の畑でとれたもの。島内食糧自給率が高い高い。

いつも鍋の底が真っ黒に…。

ご近所の池田リセ子さん(82歳)を昼食に誘いにいったけど、ちょうどお留守で残念。

後ほどお会いしたときに聞くと「(別の場所にある)畑に行ってた」とか。
でも、別れ際に少し離れた場所から「(誘いにきてくれて)ありがとうね」と大きな声で言ってくださり、手を振ってくださった。

ものすごく、うれしい。

腹ごしらえした後は、周辺の畑や遊休地を見学。
自生のアシタバやルッコラ、水仙などを摘んで楽しむ会員たち。

正月菜の花やルッコラの花、グリーンピースの花、水仙など、色とりどりの畑


人参の葉っぱを食べて「甘くない青リンゴみたい!」、ルッコラの花を食べて「葉っぱよりもクセがない!」「甘い!」と新鮮な喜びでいっぱい。

おいしいルッコラの花

午後は再び別の畑で前回の開墾の続き。ピアンタちゃんが再び登場で大活躍。
米ぬかをまくゾーンと、まかずに自然栽培を試みるゾーンと分けた。

柳澤正和さん(右)にピアンタの操作を教えてもらう早川清子さん(左)

そろそろ畑が手狭になってきた。少しずつ貸してもらえる畑を増やしていかなくては。

【城ケ島支局 柏木智帆】

ピアンタちゃん登場

新しいメンバーが登場!

その名も「ピアンタ」ちゃん。

会員の柳澤正和さんが持ってきてくれた自前の小型耕耘機だ。

かわいいピアンタちゃんを動かす柳澤さん
 ガソリンではなく、ガスボンベで動く。
ピアンタちゃんの活躍のおかげで作業がはかどった。

城ケ島に住むみなさんにさまざまな苗やタネイモをいただいた。
うーちゃん(60歳)が分けてくれた空豆の苗、藤田婦美子さんが分けてくれた「おんば」という小さな早植えジャガイモの種芋、星野サワさん(83歳)が分けてくれた里芋(白芽)のタネイモを植えた。

隣の畑を耕している池田リセ子さん(82歳)には「おんば」の食べ方を聞いた。

「普通に醤油と砂糖で煮ころがすばかりだと飽きるから、フライパンにマーガリンをいれて炒めてからパセリをまぶすといいよ」

ちょっぴり洋風。
リセ子さんは畑の脇に自生しているアシタバを収穫して帰って行った。茹でてマヨネーズで食べたり天ぷらで食べたりするらしい。とっても豊か。

昼食には、代表の村田吉雄さんの畑でとれた、無農薬のカブでつくった味噌汁の他に、リセ子さんがつくってくれた芥子菜の漬物。持参の弁当とともに、城ケ島野菜を堪能したひととき。

午後は少し離れた畑で開墾作業。ピアンタちゃんは使わず、みんなで一心不乱に鍬をふるう。

ここにはいずれサツマイモの種芋を植える予定。

みなさん翌日、翌々日まで筋肉痛になったとか。

【城ケ島支局 柏木智帆】