この記事を読んだ神奈川県農業振興課や神奈川県農業技術センター三浦半島地区事務所が、城ヶ島のソラマメに興味を持ってくれたようだ。
9月20日付の神奈川新聞に、ちょっとだけそのことを書いた。
三浦市の城ヶ島で長年にわたってタネが取り次がれている在来野菜について、県農業技術センター三浦半島地区事務所が調査に乗り出した。同事務所の普及指導部が来歴や特性などを調査する。
このタネは、ひとさやに入る豆が少なく小ぶりな「ソラマメ」と、正月の雑煮に欠かせないという菜っ葉の「正月菜」。
県内の在来野菜は、県農業技術センターが調査した内容を、2006年に県園芸種苗対策協議会が編集・発行した「かながわの地方野菜」にまとめられているが、この野菜は掲載されていない。
当時、調査に携わった県農業振興課の北宜裕課長はソラマメに注目。「県内に在来のソラマメはなかった。もしも特徴的なソラマメの場合は、地域特産物になる」と期待している。
(9月20日 神奈川新聞より)
だが、たとえば、いま80代のお年寄りが嫁いだときにはすでに嫁ぎ先のおばあさんがタネをつないでいたなど、始まりが古い。そのため、そのルーツをたしかめるすべがないという。
それでも、1年ぐらいかけて現地で城ヶ島の野菜について、お年寄りから聞きとり調査をすすめていくようだ。
城ヶ島で借りた畑の土。黒い! |
それにしても、みんなが口をそろえて「城ヶ島のソラマメはうまい」と言う。
「うまい」理由の1つとして考えられることを、城ヶ島区長の加藤治彦さんが教えてくれた。
「城ヶ島の畑の土には砂鉄が含まれているので、ソラマメがおいしくなる。昔はサツマイモもつくっていてこれもおいしかったが、いまはサツマイモはあまりつくってないね」
サツマイモもおいしかったというのに、なぜいまはつくられていないのだろう。
81歳の星野サワさんに聞いた話によると、「ソラマメのタネは高い」こともあってタネとり・栽培をしているが、サツマイモは「(芋を)買ったほうが安い」から栽培していない。
なるほど。
ものすごく、わかりやすいです。
(柏木智帆)
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